まず例題。
1,☆☆★(立教大)
I'll call you when I ( ) my homework.
①finish ②finished ③will finish ④would finish
2,☆☆★
I don't know when he ( ) here tomorrow.
①come ②came ③comes ④will come
3,☆★★(西南学院大)
He told me he would be here about seven. Anyway, I'll tell you when he ( ).
①came ②comes ③has come ④will come
4,☆★★
「もし我々と共にに行くつもりならば、後ほど電話をください。」
Please call me later if you ( ) with us.
①will go ②go ③went ④have gone
※答えは一番最後にあります。
頻出の前提知識
タイトルの通り、[時][条件]の副詞節内では、未来の内容でも現在時制を用います。
これは大学入試や民間の資格試験、高校の定期テストなどで頻出です。
時・条件の副詞節をつくる接続詞一覧
[時]
when・before・after・until = till・by the time・as soon as = the moment・once・
while・whenever・since・as・every time・next time・the first time・the instant・
the minute・immediately・directly・instantly など
[条件]
if・provided・providing (that)・suppose・supposing (that)・
on condition that・unless・as long as・as far as・in case など
when節とif節は節の識別をする
なぜなら、名詞節や形容詞節のとき、このルールは適用されないからです。
when節
①名詞節(S,O,Cのカタマリ)「いつ~するか」
②形容詞節(名詞を修飾する節=関係副詞節)
③副詞節(名詞以外を修飾する)「~するとき」
if節
①名詞節(S,O,Cのカタマリ)「~かどうか」cf. "whether"
②副詞節(名詞以外を修飾する)「もし~なら」
ちょっとした注意点
★「現在形」ではなく、「現在時制」
時・条件の副詞節の中であっても、過去の内容なら過去時制にしましょう。
未来完了の内容なら、現在時制にするから「現在完了」です。
「現在時制」だよ。原形ではダメだし、現在形だけでもないよ。
「現在時制」=「現在形」+「現在進行形」+「現在完了形」
★主節が命令文のときも副詞節内の動詞は現在時制
地味だけど、一応書き記しておきます。
主節が命令文でも、このルールは適用されます。
★意志未来なら、副詞節の中でも未来時制のまま
これは単純未来「~だろう」について適用される文法ルールです。
意志未来「~するつもりだ」の場合にはこのルールの例外になるから注意しましょう。
そもそも「will」は助動詞の現在形であって、未来形なんてないですからね。
便宜上「未来形」って設定しているだけです。
「時制」って動詞の形を変えること(語形変化)によって表される時間ですから、英語には現在形と過去形しかありません。
例1:buy(現在形) bought(過去形)
例2:will(現在形) would(過去形)
1単語だけだと未来を表せないので、動詞を助ける「助動詞」の力を借りてなんとか未来のことが言えるんですねぇ。
「will」を加えることで<現在の推量・予想><現在の意思>が動詞に加わります。
未来のことを思い描いた「現在の予想や意思」だと思いましょう。
↓willで気持ちを表す、意思未来の例文
I'll be glad if you will come.「来ていただけるなら嬉しいわ。」
例題4つの正解
1,①finish (when節は副詞節)
2,④will come (他動詞knowの目的語Oのカタマリ=when節は名詞節)
3,②comes (前文の内容によって副詞節が妥当と判断)
4,①will go (意思未来による例外)
なぜ未来の内容でも「現在時制」なのか
If music be the food of love, play on.
「もし音楽が恋の糧となるなら、奏で続けよ。」
昔は動詞の原形を用いていたんですね。
英語に詳しい人は聞いたことあるかもしれませんが、
一言で理由を言えば「仮定法現在」*1だからです。
「もし~なら」とか、
「~なとき」「~な場合」とかって、
これからどうなるかわからない=「確実でないこと」ですよね。
「未確定」でこれからどうなるかわからないプレーンなものは、何にでもこれから変化できるように原形が使われていました。
不定詞で動詞の原形が使われているのもそんな理由です。
<規定>を表す「shall」を用いてもいたんだけれど、ことばは生き物であって、だんだん
「普通の文章で使う形でいいんじゃね?」
「いちいちbeとかshall beにすんの面倒だわ、現在形でも伝わるだろ。」
となりましたとさ。
気を付けよう。
*1:「叙述法現在」とも。